いつも通り。朝は5時前に起きる。
今日は9時から手術で夕方に終わる予定。
青い手術着の、V字を前にして頭から被った。帽子も付けて病室のベッド脇に座っていた。看護師さんに「うしろまえ、違うよ!」って言われた。V字がうしろ。背中がVの字に大きく開く。心臓の手術ってそうなるんか。
歩けるけど車椅子に座って移動。手術が終わったら、帰りは寝てるから動けない。
家内と手術室へ行く。
途中、執刀の先生の一人と、エレベータで一緒になった。廊下を談笑しながら歩く。先生が自動ドアのボタンを足下で押して開ける。「奥さんはここまでなので、お待ち下さい。」と。
先生と二人で一緒にはいった。「行ってらっしゃーい。頑張って〜」何回も背中を押されて見送られる。
ま、先生達が頑張るんやけど。
まず、入ったところに広い広い大きな部屋がある。自分たちが30人くらい居たんだけど、それが6組くらい入れる。他のチームもいた。
自分のチームのグループごとに全員とあいさつする。それぞれの代表者が、○○担当の◻︎◻︎です。順々に言う。知っている先生が多い。
手術台に寝転がる。手際良く口にチューブを付けられる。口のチューブが鬱陶しい。息をする。麻酔の気体も入ってくるだろう。麻酔に抵抗して起きててやろうと思った。手順を話しているのを聞きながら作業をみる。周りは忙しそう。腕の点滴経由でも麻酔薬が入ってくる。
いつものお兄さんが言う。三つ数えたら眠りますよ~。
催眠術にかかった事はない。
半開きの口のチューブが少ししんどい。
とかは考える間もない
1,2,3・・・その後は、7時間以上、何も覚えていない。
全く、何も、無い。
等伯以上に何も無い。
仮にこのまま死んだら、
痛く無い、怖く無い、死んだとかも無い。
何も無い。全く何も無い。
(おわり)
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部屋に置いていってたやろ。ポスターの本。
あれで長谷川さん思い出したわ。