koji3776のブログ

2022年入院 50代 高次脳機能障害 1年8ヶ月ぶりに会社復帰

ハイキング

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 福井に勤務していた時、3人でハイキングに行った。写真を確認すると2016年8月となっていた。救急車の六年半前。まだ人間ドックはオールAだった。先輩A、先輩Bと私の3人。上の写真はBと私。

私は暇つぶしスキーシーズン終わりに一人で行ったことがある。その時は雪が積もっていて、帰り道は雪解け水でグチュグチュになった。

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先輩達と三人で行ったのは夏。山の向こうにはジャム勝が見える。先輩Bは「しんどい〜。しんどい〜。なぁ休憩しよ!」と言いながらも一緒に休み休み登っていた。一方で、先輩Aは普段から走っているだけあって、文句は言わない。いつも少しクールな感じで、風刺的な冗談を放つ。すぐ疲れる先輩Bは「なぁKojiさん、これハイキングちゃうやん。(ハァー、ハァー)本格的な登山やん!(ハァーハァー)」と、途中で拾った、杖のようなものをつきながら言っていた。そんな先輩Bのペースはゆっくりになる。私が先頭をゆっくり歩く。いつもクールなA先輩が心配そうにBを振り返りながらゆっくり登る。雲行きが怪しい。Bが座ってへたり込んだ。「あかんわ。(ゼー)先いって。(ハァー)」そこへA先輩がかけよる。Bの横で様子を伺う。「大丈夫か?!B?」(ハァ、ハァー)A先輩が片ひざつきながら私を見て、「Kojiさん、あかんわ。!ひきかえそ!」

私は(えー!?)って心の中で叫んだ。頂上まで行かな、もったいないやんって思っていた。そして言わなくてもそれが表情にでていた。いつも突き刺すようなボケをかます先輩Aが「まずいわ、なっ、ここはひきかえそ。」と真面目に私に言う。休憩してから渋々引き返した。さすが先輩A。後に総務課長に応募して受かるくらい危機管理ができている。

 ゆっくり下る。先輩Bは元気になってきた。私は「今来た道を戻ります?それか、ほかにもう一つ、せせらぎコースって言うのもありますけど?」と提案した。さっきまでゼーゼー言ってた先輩Bが「Kojiさんが言う、せせらぎって、ほんまにせせらぎか〜?なんか危険な匂いすんねんけど?」

「いやいや、Bさん大袈裟すぎるんですよー。夏だし涼しくていいと思いますよ〜」押し問答があってから、結局「せせらぎ」コースで帰ることになった。水音が近づく。近づくにつれ、音が少し大きくなる。涼しそうな音が聞こえる。そして、さらにさらに大きくなる。なんか想像より大きい。私が来た時はまだ雪が積もっていた。水はチョロチョロしていた。今は私が思っていたより流れていた。Bが「うわ?!なんやこれ〜?!」まるで滝を見たかのように言っていたような気がする。まぁ下りだし、楽勝と言えば楽勝。せせらぎの後、クールなA先輩が「見て見て」と言って靴を指差した。ソールがめくれていた。心の中で「どんな靴はいてんねん!靴って丈夫なはずやろ?!」と思った。まぁ、なんだかんだ言いながら「せせらぎ」は通り越した。

 さっきまでハァハァ言ってた先輩Bが「すんませんAさん!なんか、空がむらさき色になってて〜。こんなこと今までなかったんですけどね〜」私は(紫ってちょっとオモロいやん)と思った。写真は空がむらさき色になった後の笑ってる人騒がせな先輩B。週末は3人で忘年会だった。そのハイキングの話題が出て思い出した。